ひとり遊び

悲哀の詩 作品No3

ひとり遊び

ひとり遊びができない子だった


いつでもお父さんかお母さんが
私のそばにいてくれた


友達もできて、いつも誰かと
遊ぶようになり


恋人と呼べるような人も現れ

私は幸せだった


いまでも変わらず
ひとり遊びはできないけれど


ああ
ひとり遊びを覚えなくては


それは

葉が散るように
大切な人が
私から消えていったから


そして
追い打ちをかけるように

恋人もだんだん遠い人に
なってゆく



さみしさも悲しみも
いっぱいだけど


誰かを想いながら
泣いてばかりいるのは
辛いこと


ひとりでなにもできないで
泣いてばかりいるのは
悲しいこと



だから
ひとりが忍び寄る
その前に


私
心が負けないように



ひとり遊びを覚えなくては